2016年 04月 12日
阿波遍路道 薬王寺から最御崎寺へ 八坂山八坂寺 通称鯖大師 |
四国を歩いてみようと思われるお遍路さんへ 温故知新でお役に立てれば幸いです
第23番薬王寺から第24番最御崎寺への途中 別格第4番 八坂山八坂寺 通称鯖大師への道です
昔はトンネルを作るなんてことは 大事業だったのでしょう
国道を歩いていても 岬を迂回するか 山越えの道や切り通しがあるものです
この山道は 車の煙で満たされるトンネルを歩くより 少し位 労力を費やしても楽しいものです
この山越え トンネルを潜るとかえって遠回りになります
国土地理院の地図を参照させていただきました
八坂八浜のこと
江戸時代の寺島良安著 「和漢三才圖會」の阿波編
第23番薬王寺の項に
「薬王寺廿三番・・・自是行土佐東寺二十一里内十里當國領分也 有八坂坂中八濱等名山谷岩窟古跡多 宍喰浦國守為四国順禮 所建寺名圓頓寺 古目村有番所改往来旅人券次有山嶺 此即阿波土佐両國境也 土佐甲浦有番所 野根浦有川 伏越有番所而甲浦券改之 加裏書出之」
「薬王寺廿三番・・・自是行土佐東寺二十一里内十里當國領分也 有八坂坂中八濱等名山谷岩窟古跡多 宍喰浦國守為四国順禮 所建寺名圓頓寺 古目村有番所改往来旅人券次有山嶺 此即阿波土佐両國境也 土佐甲浦有番所 野根浦有川 伏越有番所而甲浦券改之 加裏書出之」
解題例は
「是より土佐の東寺(第24番 最御崎寺)行く 21里の内10里は当(阿波)国の領分なり
八坂坂中八濱等の名があり 山 谷 岩窟 古跡多し
宍喰の浦に國守が四国順禮のために 建たる所の寺の名は 圓頓寺也
古目村に番所有り 往来の旅人の通行手形を改める
次に山嶺有り 此こは即ち 阿波 土佐 両國の境い也
土佐の甲浦に番所有り 野根浦に川が有る 伏越に番所有り そして甲浦の通行手形 之を改め 裏書を加えて之を出す」
となるでしょうか
鯖大師の由縁の弘法大師伝説のこと
弘法大師が八坂八浜を訪れ 行基手植の松の下で野宿した際 行基の夢を見た
そこに塩鯖を馬に背負わせて馬子が通りがかり 空海が塩鯖を所望したところ 馬子は口汚くののしり断った
坂にさしかかったところで馬が急に苦しみ動かなくなり 慌てた馬子は先ほどの僧は巡錫中の空海に違いないと思い 空海に鯖を差し出し馬を治して欲しいと懇願した
空海が加持水を馬に与えたところ 馬はたちまち元気になり 空海が法生島で先ほどの塩鯖に加持祈祷を行い 海に放ったところ塩鯖は生き返り泳いで行った
この海岸を 今 鯖瀬(さばせ)というというものである(この項ウキペディアから)
次回は国境いの古目峠です こちらから
鯖大師への地図は こちらから
前回の薬王寺奥之院泰仙寺は こちらから
by watanabe-photo-st
| 2016-04-12 23:22
| 遍路・修験道のこと