四国遍路道 金剛福寺を打ち抜け月山神社 延光寺へ |
江戸時代の話で恐縮ですが 寺島良安編の和漢三才図会によると
土佐編 仁井田の項に
「仁井田五佛 ・・・佐賀浦六里 一瀬村八里 蹉跎寺七里 共二十一里 有宿坊名真念庵 如欲行笹山 即預行李 於宿坊復帰子此 如欲行月山 即不預行李可携行也 自蹉陀寺月山九里 月山本尊朏月之石而堂宇無 凡路次風景甚奇也 清水浦・・・・・」
「現在の岩本寺・・・佐賀の浦へ六里 一之瀬村へ八里 蹉跎寺(現在の金剛福寺)まで七里 併せて二十一里 真念庵という名の宿坊が有る 篠山に行かんと欲すれば ・・・・・ 此の宿坊に復た帰る 月山に行かんと欲すれば 即ち 行李を預けず携行すべし也 現在の金剛福寺より月山まで九里 月山の本尊は三日月形の石 すなわち堂宇なし およそ 路は次の風景 はなはだ奇なり 清水の浦・・・・・」(土佐の1里は50町 1丁約109m)
真念庵は宿坊として利用され 遍路は
荷物を預けて 金剛福寺から打ち戻り 篠山観世音寺に参拝する
荷物を持って 金剛福寺を打ち抜け 月山神社に参拝する
何れかを不文律としてきたことがわかる
小生 1回目の順打ちのとき 月山を打ち抜け 延光寺に札を打ち 観自在寺を打ちもどり 札掛から篠山を打ち抜けました(このコースはお勧めいたしません)
月山へは 大浦部落から西の墓地を抜け山道へ 舗装道路を横断して山道に入る
道標に従い 尾根道から沢を越え右岸を行くと 元の舗装道路に出ると まもなく神社に着く
休憩所横の舟形の石はご神体ではありません 本当のご神体は本殿の背後の急な石段上の月形の石です
大浦部落の地図へ
月山神社周辺の地図へ
月山神社を打ち抜け 舗装道路を行くと 赤泊方面への山道に入る道標がある
赤泊の浜を経て赤泊へ出る
赤泊の浜の地図へ
参考までに
月山神社は 守月山月光院または南照寺と称せられ 神仏混合の霊場
廃仏毀釈で 明治元年に月山神社と改称され 現在に至る
月山の名は 御神体が月形の石であり、 月夜見大神 倉稲魂大神を勧請したことがはじまりと伝えられています